澄佳は、いつも1人で頑張っているせいで、空回りしたりして、焦っている澄佳をいつも千穂が支えていた。
澄佳が無理をするぐらいなら千穂は、もっと自分を頼って欲しいと思っていた。
「いいんだよ?私だって空とお姉ちゃんにしか関心なかったから、そんなこと言ってたら私も似たような感じだし。
頼ってばかりなのは私の方なんだから、私に出来ることぐらいやらないとね」
「ちぃちゃんは優しいね。私以外の子にもそうなってくれると嬉しいんだけどなぁ」
「それはこれから頑張るよ!」
千穂は少しムスッとした顔で言った。
「あ、そうだ!入部届け出すの忘れてたんだった。
お姉ちゃん、先下駄箱行ってていいよ!先生の所出してくるから」
「え、そうなの?私も着いていくよ?」
澄佳は、過保護な親みたいに千穂の事をすごく心配していた反面。
千穂も同様に、体の弱い澄佳の事を心配していた。
「大丈夫だよ、1人で行けるから。すぐ行くから先行ってて」
千穂は少し寂しそうな切ない表情を隠しつつ、澄佳にそう言った。