｢私のこと知ってるの？｣


千穂は知られていたこと、話しかけようと思われていたことに驚いた。


｢知ってるよ！姉妹揃って美人で可愛くてうちの中学では有名だったもん。もしかして気付いてなかったの？｣


｢私、あんまり趣味以外のこと関心ないから全然気付かなかった。ところで名前、聞いてもいいかな？｣


千穂は少し話すのに慣れてきたのか、相手に聞いていなかった名前を聞いた。


｢あ、そっか、まだ名前言ってなかった。私の名前は城間 鳴海(しろま なるみ)。

城の間って書いて城間、鳴る海って書いて鳴海だよ、1年間同じクラスだし、仲良くしようね！｣


｢城間さん、よろしくね｣


｢そんなさん付けじゃなくて普通に鳴海でいいよ？気軽に呼んで！｣


｢じゃあ、鳴海って呼ばせてもらうね｣


｢良いよ！私も千穂って呼んでもいい？｣


｢好きに呼んでもらって、大丈夫だよ｣


｢わかった、よろしくね？千穂｣


2人はこの日を境に、学校でずっと一緒に過ごすようになる。