日向大地side


負けたんだ。


そう理解するのに時間はかからなかった。



こみ上げてくる物を我慢し、その場にしゃがみこんだ葉月に駆け寄れば、大粒の涙を零していた。


それは葉月だけじゃない。


だけど、全員がそれを堪えて、葉月の元に駆け寄る。


一番悔しいのは、コイツだから。




「ごめ、っ・・・み、んな・・・っ。ごめ、ん・・・っ」




誰も責めなんてしないし、負けたのはコイツのせいじゃない。


俺たちの力不足だったんだ。最後までギリギリだった試合。


はじめから決着はついていたのかもしれない。


しかし何度それを伝えても、葉月は自分のせいだと言う。