いつも束縛なんてなかった。 友達の話を聞いてて束縛がうざいとか、めんどくさい、とかいろいろ言ってるけど。 「分かってる」 嫉妬されるのも、悪くない。 何で翔也がいきなりそのことに対して怒ったかは分からないし、仲直りした今、そんなことはどうでもよかったんだ。 「逆切れして、ごめんね」 「いいよ。帰るぞ」 差し出された手を握ろうとしたその時。