――……


「みのり、何処へ行くの?」


四時限目の体育が終わって更衣室で着替えを済ませる。いつもなら小夜とゆっくり帰るんだけどそうはいかなくなってしまった。


「……小夜、ごめん。今日のわたしの行動には敢えて触れず、どうかわたし抜きでお弁当を食べて」


「うん。了解」


着替えとお弁当箱を抱えたわたしを、小夜は快く見送ってくれる。


「ありがと、小夜。大好きっ」


「こちらこそ。とりあえず、ご飯を喉に詰まらせないようにしてね」


「らじゃっ」


更衣室を飛びだし、呼び出された校舎の二階へ急いだ。


――昼休み、生徒会室へ来なよ。昼食でも一緒にどうかな? 約束だよ――


断れるはずもない、もう命令に近いそれに応じるために。