――――
――
「えっ!? 早紀ちゃんが……」
翌日、朝のホームルームでクラスメイトの入院が伝えられた。完治こそはするものの少し長い間の治療が必要で、二学期いっぱいは学校を休まなくてはいけないらしい。後ろの席の子とお見舞いとかは迷惑かしらと話していたら、先生に注意されてしまった。
「大事をとって入院したが、本人は元気らしいとご両親からもあった」
先生がいつも長いホームルームを更に延長させる。次は自分の授業だからに違いない。
「だが、その間女子のクラス委員が不在となる。間宮は生徒会も兼任だから代理が必要だな。――はいっ、立候補っ!!」
犬に捕ってこいを促すように、先生は手を大きく鳴らすものだから突然クラスが静かになった。主に女子。これで物音ひとつ立てようものならば、無理矢理に立候補とみなされそうで。もちろん、早紀ちゃんの心配はしてるけど、だからといって、代理とはいえやっぱり面倒だと女子の気持ちは一丸となる。
それとこれとは別な話だと、わたしも女子一同と同じく背筋を丸くした。
なのにその時、
「先生、推薦してもいいですか?」
楽しそうに、間宮くんが手を上げたのだ。