でも、百瀬を追いかけて、もううやむやはやめようと思った。
けど、置いていかれたわたしはこうして今ベッドの中……。
小夜がお姉さんみたいにわたしの頭を撫でてくれる。いつも優しくて、皆平等と言いながらも、少しだけわたし寄りに気持ちを添ってくれる。どうしてだろう。そんな些細なことで心は前向きになり始める。
「それは、私がみのりを大切で、逆もまた然りだからよ」
「――うん。凄くそうだ。大切だから、響くんだよね」
「みのり」
「うん。大輔」
「お前が怖いことなんて、お前だけじゃないって解ってんならそろそろちゃんとしろ」
「はい」
「幹二のことだけじゃなくて、何かしらどうしようもなくなったら、オレらはちゃんと付き合って解消に努めてやる。嫌々じゃないぞ?みのりだって、逆があったらそうしたいと思うだろ?」
「――、うん。絶対飛んでく」
「私もよ。――みのり。私たちは、ずっと一緒にここにはいないかもしれないけれど、壊れるものは何もないんじゃないかしら」
「うん。小夜」
でも、そうしていつかある、必然な距離としての別離も、わたしやっぱり、寂しくて、怖くも感じてしまうんだ。そういう気持ちと、皆ずっと折り合っていかなくちゃいけないんだ。