最後に、ごめんとだけ言い残して百瀬は教室を出ていった。
放心状態だったわたしは吹いた突風が窓ガラスを揺らす音で我に帰り、慌てて廊下へ飛び出し百瀬を探した。けど、その姿はとうにどこかに行ってしまっていて。
全速力で走るも、家に着くまでわたしは独りだった。
跳ね上がって仕方ない心臓、熱を持った身体、その原因は一体どちらなのか。
走ったことによる当然の結果?
それとも、消えない首筋の痛みと同じ理由?
どくんどくんと、わたしの全てが燃え尽きてしまいそうだった。
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