信じる?――到底信じられる度合いからはぶっ飛びすぎてたけど。


「まあ……世の中には計り知れないことも多くあるわけだから……」


けど、あまりにも間宮くんは真剣に見えて、茶化したり嘘だと言ってしまうことはし難くて。


「そうか」


「笑われるなら、あとでちゃんと笑われてあげるわよ」


「そんなことはしないけれどね」


校庭を見下ろしていた間宮くんが教室内へと視線を移す。無言で見渡しているのは、幻想の中、初恋の子と机を並べる自分の姿かもしれないと思った。


だから、わたしに構いたくなったのか。


わたしは、その子、その人に、とても似ている。


「日紫喜」


「うん」


「ボクは、日紫喜が好きだよ。――信じる?」


「っ!?」


「信じてくれるかい?」