次の日、7月16日(土)の事。





この日の昼、ミリカは、リビングのテレビで

「Magic Sky World」というファンタジー映画を観ていた。





「やっぱり、カッコ良いし、素敵~!!」





そう、ミリカは、

幼い頃からずっとファンタジー作品が大好きで、

魔法を信じているのも、そのためである。





「お姉ちゃん、またそれ、観てる!!」とアミが言った。





「いや、だって、面白いじゃん!!」

「確かにそうだけど、良くそれだけ何回観ても

飽きないね~!!」

「何言ってんのよ!!この映画は名作よ!!

何回観ても飽きないどころか、

観れば観るほど深いんだから!!」

「は~。お姉ちゃんって、ホントにファンタジー好きね!!」

「だって、夢があるじゃん!!」

「ん~・・・確かに夢はあるけど・・・でも、

現実とフィクションは違うんだから、良い年だし、良い加減、もう、外でよその人達に〝魔法は現実にもある〟なんて

言わないでよね!!妹として、私、恥ずかしいから!!」

「もう!!うるさいな~!!」





ミリカは、それでもまだ、〝魔法〟をずっと信じ続けていた。





夜になり、ミリカは、自分の部屋に入った後、

ファンタジー小説を読んでいた。それは、

「不思議な国と夢見る少女」という作品だった。

「う~ん!!やっぱり、この小説も好き!!」と読みながら

独り言を言っていた。





7月17日(日)も、同じように1日中ファンタジーに浸って過ごした。