そして、また、ミリカは、ゼドルの部屋に入り、2人きりになった。





「ゼドル、本当にありがとう!!!」

「いえいえ」

「でも、私のお金を使ってあんな風に説得するなんて、頭が良いね!!!」

「そうかな?」





「うん!!!あ、そういえば、さっき、私を守れば、〝このボディーガード屋が評判が良くなる〟って言ってたけど、このお店は、評判が良くないの?」

「あ~・・・・・・まぁね・・・・・・」

「え~~~!?本当に!?皆、強いのに!?」

「うん。昔、ある有名な、とても優秀な医者の護衛を頼まれて、失敗して、死なせてしまった事があったんだ。その時、たくさんの人に怒られて、〝何で守れなかったんだ?〟って責められたし、そのせいで、治せる医者が少ない病気やケガを抱えた人達も、たくさん死んだり、後遺症が残ってしまったんだ。それで、信頼を失っちゃってね」

「そうなんだ。大変だったんだね」

「うん。でも、もし、今、たくさんのヤツらに狙われてるミリカを守り通す事が出来たら、きっと、また、信頼を取り戻せるだろう」

「そうだね!!出来たら良いね!!」

「うん!!」





「じゃあ、最後まで私を守りきって!!!ゼドル、本当にありがとうね!!!」

「ううん。これが俺の仕事だから、当然の事さ!!!」

「ゼドルって、ホントに優しいね!!!」

「いやいや!!!ミリカの方がよっぽど良い娘だよ!!!」

「ありがとう!!!」

「でもさ、ゼドルもゼドルの仲間のあの人達も、皆、凄く強いのに、守れなかった人がいたんだね」

「うん。まぁ、色々あったんだよ」

「そっか」