「ただいま~」

「おかえり~」





家に帰った後、また、いつものように

自分の部屋へ行った。





「良し、アーチフィスの透明を解くか」





〝シュン〟





「アーチフィス、昨日、言ってくれた通り、

ちょっと宿題、手伝って~」

「かしこまりました」

「算数の問題のここなんだけどさ、

これ、一体、どうやって解けば良いの?」

「あ~、コレですか。ここはこうして」

「なるほど~!説明が解りやすい!!

さっすがアーチフィス!!!」





〝カキカキカキカキ〟





「ここは、どう解くの?」

「こうです」

「なるほど~!!ホント助かる~!!!」

いつもなら30分ほどかかる算数の宿題が、

アーチフィスが教えてくれると、

10分で終わってしまった。

「わ~!!あっという間に終わっちゃった~!!!

ホント、ありがとう!!!アーチフィス!!!」

「いえいえ。これくらい、何でもありません」

「いや~、でも、アーチフィスって、

ホントに凄いな~!!カッコ良いし、頭良いし、

ホント、僕なんかとは大違いだよ!!!」

「いえ、遊舞さんも、努力すれば、

これくらい出来るようになりますよ」

「そうかな~?」

「はい。きっと」

「ありがとう。でも、きっと、アーチフィスには敵わないよ」

「ありがとうございます。ですが、遊舞さんも、

まだ、自分で自分の才能や魅力に気がついていないだけなのでは?」

「え~?そう?僕の才能や魅力って何だろう?

僕は、特別、頭が良いワケでもないし、同じクラスの子達みたいに

何か得意な事があるワケでもないし、

あえて言うなら〝ゲーム〟。ってとこだけど、

〝ゲーム〟が上手いからって、別にモテるワケじゃないし、

それを〝カッコ良い〟って思ってくれる人も、少なそうだしな~」

「そうですか?世間がどう評価するかは知りませんが、

私は、無駄な特技などないと思っていますが」

「そうかな?」

「はい」





その時、遊舞は、

(今まで考えた事もなかったけど、

僕のこの特技がいつか役に立つ時が来るのかな~?)と

思っていた。





その後、漢字ドリルや国語の教科書の音読もして、

全ての宿題をした。





「ああっ!終わった~っ!!」

「お疲れ様でした」