そして、学校に着いた。





(いや・・・待てよ・・・コイツを連れていっても、

学校にコイツは入れないだろうし、どうしよ・・・

さっきは慌ててたから、今日は、何も考えずに

コイツを連れてきちゃった)





「あのさ、アーチフィス」

「どうなさいましたか?」

「悪いんだけど、やっぱり、帰って、昨日みたいに、

透明になって大人しくしててくれないかな?」

「どうしてですか?」

「小学校は、特別な時以外、生徒と先生しか入っちゃいけないし、

それに、もし、入らせてくれたところで、皆、日本人で、

今日なんか、生徒と先生しかいない中で、

21歳の、顔を見た事ないイギリス人がいきなり入って来たら、

皆、ビックリしちゃうでしょ!?」

「なるほど。そういう事ですか」

「うん」





「しかし・・・・・・」

「え?」

「私の魔法で透明になれば、入っても、学校の皆さんに

気づかれないのでは?」

「え!?確かに、そりゃ、出来ない事もないけど、

いくら何でも、それはマズいよ!!!

大体、何で、そこまでして学校に来たいの!?」

「私は、日本の学校というモノに、少し興味があります。

それに、もし、学校で、あなたの身に何かあっても、

私が隣にいれば、あなたを守る事が出来ます。私は、

魔法も使えるので」

「そっか。分かった。ありがとう。でも、僕が学校にいる間や、

帰る時は、ちゃんと、大人しくしててね。あと、

守ってくれるのは凄く嬉しいけど、学校や皆の前で、

〝透明〟以外の魔法は、使っちゃダメだからね!!!」

「分かりました」





〝シュン〟





遊舞がコントローラで操作し、アーチフィスは透明になった。

おそらく、家に帰るまでの間は操作しないだろうから、

アーチフィスを透明にしたら、すぐ、

コントローラをランドセルにしまった。





ここで言っておくが、遊舞は、アーチフィスがそばにいる時は、

何かあった時、アーチフィスを操るため、

「Partnerson」のコントローラを常に持っておくようにしている。