そして、宿題をして、また、

テレビの電源と「Partnerson」の電源を入れ、

「Limitless Chance!」をプレイしようとしてみた。





だが、昨日、ゲームの世界から飛び出してきた

アーチフィスだけが、画面から姿を消していた。





「え!?え~!?嘘だろ!?お気に入りのキャラだけど、

使えないの~!?そんなの困る~!!!」





〝シュ~ン〟〝ポン!!!〟





「ワァ~ッ!!!」





見てみると、隣に、また、アーチフィスが立っていた。





「ビックリした~!!何だよ!!突然!!!」

「私は今、ここにいます」

「いや!解ってるよ!!そんな事!!!あ!いや、待てよ。

昨日、コイツを透明にしたけど、それは、姿を消しておいただけで、

ゲームの世界に戻したワケじゃなかったんだ!!」





遊舞は、ゲームの電源を切った。





「??私は、どうしても、

昨日までの居場所に戻らなくてはいけないのでしょうか?」

「いや、別にそういうワケじゃないけど・・・って、え?

もしかして、アーチフィス、自分が昨日までいた世界が

〝ゲームの世界〟だって知ってるの?」

「〝ゲーム〟?それは、何でしょうか?」

「解らないか~。じゃあ、ここがどこだか解る?」

「それは・・・解りません・・・・・・」





「そっか~。それも解らないか~。じゃあ、アーチフィス、

明日から、色んなところに行ってみよう!!僕がこの、

〝現実世界〟を案内するよ!!ただし、口が裂けても、

君が〝ゲームの世界の住人〟だって事は、

言っちゃダメだからね!!!」

「??現実??ゲーム??ん~・・・・・・???」





遊舞は、少しあきれた。





「ダメだなこりゃ・・・現実とゲームの違いが

良く解っていないみたいだ。仕方ない。出来るだけ、コイツが

ゲームキャラだって事を隠して、もし、何か言いそうに

なっちゃったら、僕が全力で止めるしかないか」と言った。





「そういえば、あなたの名前は、何というのでしたっけ?」

「あ~、そういえば、まだ、名前、教えてなかったっけ?

ごめん!!僕は、〝夢尾遊舞ゆめおあそぶ〟」

「・・・・・・〝夢尾遊舞〟さんですか。覚えておきます」