翌日、2020年1月14日(火)。





朝ご飯を食べてから、いつものように、歩いて学校へ向かう。





学校にて・・・・・・





〝キーンコーンカーンコーン〟





「〝起立〟〝礼〟〝着席〟」





1時間目は、国語の授業だった。





扱っていた作品は、

「太宰治」の「走れメロス」だった。





「良いな~!メロス!!親友のセリヌンティウスだけじゃなくて、

他のたくさんの人達も助けるために

あんなに必死になれるなんて、まるで、ヒーローみたい!!いや、

もう、〝みたい〟じゃなくて、ホントにヒーローじゃん!!

物凄くカッコ良いよ!!!」





遊舞はその時、その事を、感動はするが、作り話として聞いていた。





2時間目から、途中、給食を挟んでの5時間目、そして、

6時間目を受け終わり、授業は、全て受け終わった。





〝キーンコーンカーンコーン〟





放課後はまた、友達達と一緒に帰る。





メンバーは、この前と、数人だけ違った。





そこで、

「十装演人じゅうそうえんと」が遊舞に話しかけた。





「なぁ、遊舞、今日の国語の授業、どうだった?」





遊舞は、答える。





「あ、あ~、いや、カッコ良かったな~、って」

「そうか~。僕も、いつか、俳優になったら、

舞台やミュージカルや映画で、メロスを演じたいよ!!」

「あ~!!そういえば、演人、俳優目指してるもんな!!」

「そうだよ!!絶対、カッコ良い俳優になってやる!!!」

「頑張れ~!!!」

「遊舞の夢は、何なんだい?」





先日、一緒にいなかった演人が、遊舞に聞いた。





「そ・・・それは・・・・・・」





「まだ決められてないのか。でも、頑張れ!!!遊舞なら、絶対、

自分にピッタリの仕事に就けるさ!!!」

「ありがとう!!!」





そこで、それに対して、奏も、一緒になって、また応援した。





「うん!!!私も応援してるから!!!」

「ありがとう!!!奏も!!!」





だが、そこで・・・・・・





「遊舞が夢を持つなんて、出来るかな~?♪」





そう、コイツは、とても性格が悪い、遊舞の同級生の

「統手治すべてなお」だ。





しかし、奏が庇う。





「何よ!!そんな言い方ないじゃない!!!」





だが、そこで、その時、一緒に歩いていた、おなじくイヤミな、

弁護士志望の同級生「法田弁助」も、

「いいや!遊舞は、特別、勉強が出来るワケでもねぇし、

この先、ピッタリで、ご立派なお仕事なんて、

見つけられるかねぇ~!?♪見つけられたとしても、

ホントに就けるかどうか!!ワッハッハッハッハッ!!」と言う。





演人と奏が

「遊舞、気にしなくて良いよ!!」と言った。

「うん。ありがとう」





その後、遊舞は、家に着いてからも、

まだ将来の夢の事について考えていた。





(確かに、アイツらの言う通りだ。僕は、この先の未来、

どうしていくかなんて、真っ白だし、それに比べて、アイツらは、

確かにちょっと、性格はアレなんだけど、

もう、既に、ちゃんと夢を持ってるからな~。でも、庇ってくれた

演人も奏も、本当に良いヤツだ)