数十分後・・・





「窓河君、ノド、乾いたでしょ?」

「う、うん・・・」





彼女は、

コップに水道水を入れて飲ませてくれた。





「はい」

「ありがとう」





〝ジュー〟





コレがまた、ただの水道水なのに、とても、

そうとは思えないほど、かなり美味しい。





「ア、アレ?コレ、悪いけど、ただの水道水だよな?」

「そうだけど・・・」

「何でこんなに美味いんだろ?この前、君が会社で夜遅くにくれた水と同じくらい美味い。何でだろ?」

「う~ん・・・疲れてて、凄く苦しいぐらいにノドが渇いてたからじゃない?でも、良く分かんないけど、この前の水も、今飲んでる

その水も、窓河君にとって物凄く美味しいなら、何でもないただの水道水でも、窓河君にとっては凄く高価なモノなんだと思う」

「そうか~・・・」





「窓際族・・・か」

「うん?」

「あ、いや~、さっき言ってた〝窓際族〟って、窓河君は、嫌ってる言葉だけど、私は、

「ワケあって周りの人達から受け入れられなくて孤立してるけど、

〝渋い孤独のヒーロー〟みたいでカッコ良いと思うんだけどな~」

「そうか。君は、とても前向きで真っ直ぐなんだね!!」

「そんな事ないよ!!(笑)」この時、

窓河は、「この娘はなんて純粋な娘なんだ・・・・・・!!」と

思った。そして、彼女は言った。