「ところで君、マフラーが欲しいんじゃなかったっけ?」

「え!?何で知ってるの!?」

「あ~、ごめん!!言い忘れたけど、俺、たくさんの子に

プレゼントを渡すために、どこのどの子が何を欲しがってるのか、

盗み聞きしてるんだよ。ごめんな」

「そうなんだ~!!」





霧河は、

(この子、怒らないんだな)と思った。





「君は、マフラーを持ってないんだね」

「前まで使ってたのは、もうボロボロになっちゃったの」

「そっか。じゃあ、もう、捨てちゃったんだね」

「いや。まだあるよ」

「え?何で?もう使えないのに」

「だって可愛いし、おばあちゃんがくれた大切なモノだから」

「なるほどな・・・」

「いつまでだって手離さないよ」

そこに、そのボロボロのマフラーはないが、女の子の話から、

どれだけ大切なモノかが良く伝わってきた。

(良い話じゃないか)と霧河は思った。

(く~っ!泣けるぜ~!!良い話だな~!!)と。





「ところでお兄ちゃん、カギはどうやって開けたの?」

霧河は、持っていた金属の棒を取り出し、

「コイツを使って開けたんだよ」と言った。

「そうなんだ~」

「うん。でも、絶対真似しちゃいけないよ。俺の事も、お父さん

お母さん含めて、他の人達には一切秘密だからね!!」

「分かった!!」

「ありがとう!!じゃあ、また君の家に来るから、楽しみに

しててね!!!」

「うん!!!」