「いいなー! 私は夏休みあんまり遊べなかったなぁ。そうだ、今度一緒に遊びに行こうよ! クラスのみんなも誘ってさ!」
「うん、いいよ。都合があえばね」
彼女の誘いに、私は事務的に言って頷いた。もちろん、遊びに行くつもりなんてミジンコほどもない。

『やった、うまくいった! 』

けれど櫻井さんは小さくガッツポーズを決めてと喜んでいる。私の本心なんて知りもしないで、ひとりぼっちの私を救った気でいるらしい。
……やっぱり、この人は苦手だ。