最初はとても信じられなかった。というより、信じたくなかった。
見た目が見た目だし、先生に注意されても反論するし、そんな人がいい人だなんてとても思えなかった。
なにより、この世界に善人がいることを認めたくなかった。
人間なんて、どんなに笑顔を振りまいていてどんなに愛想がよくても、ふとした瞬間に誰かに悪意を向けているものだ。
そういう人を何人も、何十人も見てきた。私だってそんな穢れた人間のひとりだ。
この世界は汚くて、私の憧れた物語の世界とはまるで違う。善人なんているわけがない、信じてもきっと裏切られる。
だから私は人が苦手なんだ。
そう考えていたのに、伊藤くんを見ていると勝手に周りを警戒している自分が馬鹿みたいに思えてくる。
彼を目で追えば追うほど、私の中で伊藤くんへの興味と複雑な想いは強くなる一方だった。
見た目が見た目だし、先生に注意されても反論するし、そんな人がいい人だなんてとても思えなかった。
なにより、この世界に善人がいることを認めたくなかった。
人間なんて、どんなに笑顔を振りまいていてどんなに愛想がよくても、ふとした瞬間に誰かに悪意を向けているものだ。
そういう人を何人も、何十人も見てきた。私だってそんな穢れた人間のひとりだ。
この世界は汚くて、私の憧れた物語の世界とはまるで違う。善人なんているわけがない、信じてもきっと裏切られる。
だから私は人が苦手なんだ。
そう考えていたのに、伊藤くんを見ていると勝手に周りを警戒している自分が馬鹿みたいに思えてくる。
彼を目で追えば追うほど、私の中で伊藤くんへの興味と複雑な想いは強くなる一方だった。