今日だって私たちはそんな感じだ。
「ノート、代わりに提出しとくね」
「勝手にしろ」
六時間目の授業が終わると私は伊藤くんのノートを預かり、国語科の準備室へ向かう。
ノートを集めて提出するのは本来なら日直の仕事なのに、みんな伊藤くんが怖いらしくいつも彼を置いて持っていってしまうのだ。
伊藤くんは伊藤くんで「ノートなんか別にいいわ。どうせ書いてねぇし提出する気もない」なんて言っていたから自業自得ではあるのだけど。
もっとも、提出する気がないなんて大嘘で、
『どうしよう。提出しなきゃ単位とれない……』
彼の本音はこんな感じだった。
強がった手前、後で提出しに行くのが恥ずかしいらしく、意地でも自分で提出しに行こうとしないのだから困りものだ。結果、こうして私が持っていくことがパターン化してしまった。
「ノート、代わりに提出しとくね」
「勝手にしろ」
六時間目の授業が終わると私は伊藤くんのノートを預かり、国語科の準備室へ向かう。
ノートを集めて提出するのは本来なら日直の仕事なのに、みんな伊藤くんが怖いらしくいつも彼を置いて持っていってしまうのだ。
伊藤くんは伊藤くんで「ノートなんか別にいいわ。どうせ書いてねぇし提出する気もない」なんて言っていたから自業自得ではあるのだけど。
もっとも、提出する気がないなんて大嘘で、
『どうしよう。提出しなきゃ単位とれない……』
彼の本音はこんな感じだった。
強がった手前、後で提出しに行くのが恥ずかしいらしく、意地でも自分で提出しに行こうとしないのだから困りものだ。結果、こうして私が持っていくことがパターン化してしまった。