週が明けて月曜日。

私が良人の病室へ行くと、そこには良人のお母さんがいた。

「ごめんなさいね、珠姫さん。」

「えっ?」

「私達、誤解していたみたい。」

「何をですか?」

「あなたが、良人の婚約者だって事。」

何の事か分からず、何も言い返せなかった。

「あの……」

「とにかく、良人の面倒は、こちらでみますから。心配しないで。ねえ、珠姫さん。」

もしかしたら、良人が変な事を言ったのかもしれない。

「お母さん、良人は何を言ったんですか?」

「珠姫さん?」

「私は良人の婚約者です!間違いありません!良人が何を言ったのか、分かりませんけど……」

するとお母さんは、私の手をそっと、両手で握ってくれた。

「ええ、分かってますよ。」

そう、穏やかな口調で。

「私も、まだ状況を全部、飲み込めていないんだけど……」

私は、息を飲んだ。