※ケイリー・ジョーブさんの
Revelation song、
テルーの唄 の英語版から想像に膨らませて書いた作品です。
蓮姫の幼少の追憶エピソードの一部以外は
三人称視点になります。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
【主な登場人物紹介】
[蓮姫《カムラ》]
自称 私
主人公の美少女。
古代ガンガラ大陸のとある王宮に住むワガママなお姫様。
その美少女と称される容姿とは対照的に、
大雑把で豪快な性格である。スライリッシュ痴女でもある。
[行者]
自称 わし
薬売り。
蓮姫に不老不死の薬を売りにきた、
みすぼらしい身なりの老人。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
昔昔、インドを連想させるガンガラ大陸のとある小国に裕福で若く美しいお姫様がいました。
お姫様はお金に物を言わせ、望むものは何でも手にいれることができました。
しかし、お姫様が望んでもどうしても手に入らない物がありました。
それは《《永遠の命と若さ》》でした。
ある日、年老いた行者が
その願いを叶えられると言い
お姫様を訪ねて来ました。
「お姫様、これが願いを叶える不老不死の薬でござります」
行者は謁見の間でお姫様にそう言って、
薬の粒が目一杯入った壺を見せました。
「おう!これか?待ちわびたぞ!
ところで行者よ、
この薬はどうやって飲めばいいのか?」
お姫様は行者に聞きました。
「寝る時に砕いて水に混ぜて飲んで貰えればいいのですじゃ」
「おう!わかった。効果が出るかはまだ疑わしいがお金は払ってやる。
召し使い達、
この行者に褒美をわたしてやれ」
「はい、わかりました」
召し使いから褒美を受け取った行者は、
《《補足》》があるのでと姫様に言いました。
「姫様、その薬は粒を砕いて粉にして、
水にほんの少しだけかけて飲むのです。
これは《《必ず守って》》くだされ。
そうし…」
「わかったわかった。私も忙しいのだ、もう下がれ」
行者は召し使いに城門の外まで追い出されてしまいました。
その夜、お姫様は召し使いに薬を一粒砕くように命じ、
砕いた粉を一つまみ水に溶かし飲んで寝ました。
次の日、
目が覚めたお姫様は一目散に水鏡《みずかかみ》のある部屋に行き、
最近おでこに出来た悩みのシワを映してみました。
「ちっとも変わらんじゃないか……」
お姫様は昨日の年老いた行者を呼びつけました。
「行事よ。 全然効果が出ないではないか? これはどういう事か?」
「姫様。 わしは確かに不老不死の薬の壺を持っておりますが、
まだ一粒も渡しておりませぬ。
今日、ちょうど姫様にお持ちしたところですじゃ 」
「何を馬鹿な事を申すか!
私は昨日薬の壺をもらい飲んだぞ!
なあ、お前達も見ていたであろう?」
お姫様はお世話役の召し使いに聞いてみました。
「姫君、大変申し訳無いのですが、先日不老不死の薬等は見ておりません」
「なんじゃ! お前達まで私を馬鹿にする気か!
もう良い。薬は私が自分で煎じて飲む。
異論は認めん!」
お姫様は昨日、母親と喧嘩をしたようで、
朝からイライラしているようです。
お姫様は行者に大金を渡し壺を乱暴に奪いとると、
自分の部屋に籠り鍵をかけました。
その夜、お姫様の部屋からは乱暴に粒を擦り潰す音が絶えず響いていました……。あ
Revelation song、
テルーの唄 の英語版から想像に膨らませて書いた作品です。
蓮姫の幼少の追憶エピソードの一部以外は
三人称視点になります。
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【主な登場人物紹介】
[蓮姫《カムラ》]
自称 私
主人公の美少女。
古代ガンガラ大陸のとある王宮に住むワガママなお姫様。
その美少女と称される容姿とは対照的に、
大雑把で豪快な性格である。スライリッシュ痴女でもある。
[行者]
自称 わし
薬売り。
蓮姫に不老不死の薬を売りにきた、
みすぼらしい身なりの老人。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
昔昔、インドを連想させるガンガラ大陸のとある小国に裕福で若く美しいお姫様がいました。
お姫様はお金に物を言わせ、望むものは何でも手にいれることができました。
しかし、お姫様が望んでもどうしても手に入らない物がありました。
それは《《永遠の命と若さ》》でした。
ある日、年老いた行者が
その願いを叶えられると言い
お姫様を訪ねて来ました。
「お姫様、これが願いを叶える不老不死の薬でござります」
行者は謁見の間でお姫様にそう言って、
薬の粒が目一杯入った壺を見せました。
「おう!これか?待ちわびたぞ!
ところで行者よ、
この薬はどうやって飲めばいいのか?」
お姫様は行者に聞きました。
「寝る時に砕いて水に混ぜて飲んで貰えればいいのですじゃ」
「おう!わかった。効果が出るかはまだ疑わしいがお金は払ってやる。
召し使い達、
この行者に褒美をわたしてやれ」
「はい、わかりました」
召し使いから褒美を受け取った行者は、
《《補足》》があるのでと姫様に言いました。
「姫様、その薬は粒を砕いて粉にして、
水にほんの少しだけかけて飲むのです。
これは《《必ず守って》》くだされ。
そうし…」
「わかったわかった。私も忙しいのだ、もう下がれ」
行者は召し使いに城門の外まで追い出されてしまいました。
その夜、お姫様は召し使いに薬を一粒砕くように命じ、
砕いた粉を一つまみ水に溶かし飲んで寝ました。
次の日、
目が覚めたお姫様は一目散に水鏡《みずかかみ》のある部屋に行き、
最近おでこに出来た悩みのシワを映してみました。
「ちっとも変わらんじゃないか……」
お姫様は昨日の年老いた行者を呼びつけました。
「行事よ。 全然効果が出ないではないか? これはどういう事か?」
「姫様。 わしは確かに不老不死の薬の壺を持っておりますが、
まだ一粒も渡しておりませぬ。
今日、ちょうど姫様にお持ちしたところですじゃ 」
「何を馬鹿な事を申すか!
私は昨日薬の壺をもらい飲んだぞ!
なあ、お前達も見ていたであろう?」
お姫様はお世話役の召し使いに聞いてみました。
「姫君、大変申し訳無いのですが、先日不老不死の薬等は見ておりません」
「なんじゃ! お前達まで私を馬鹿にする気か!
もう良い。薬は私が自分で煎じて飲む。
異論は認めん!」
お姫様は昨日、母親と喧嘩をしたようで、
朝からイライラしているようです。
お姫様は行者に大金を渡し壺を乱暴に奪いとると、
自分の部屋に籠り鍵をかけました。
その夜、お姫様の部屋からは乱暴に粒を擦り潰す音が絶えず響いていました……。あ