「いいの?ぜーんぶ、朱く塗り潰しても。いこうよ、一緒にーーおまえが望むなら、朱い花たくさんあげるからさ」


朱い花弁の中そう告げた少年は毒のある笑顔で、毒のある言葉を囁く。


これは嘘か……それとも。


「……いらない」


もう、何もキコエナイ。


もう、何もミエナイ。