帰り道。


友達と別れ、いつものように曲がり角を曲がったはずだった。そしたら見慣れた風景がいつもなら出迎えてくれるはずなのに、出迎えてくれたのは一面の朱い花。


「……は?なんだよこれ……」


朱い花弁が風に舞う。


心無しか空までもが朱くみえる。


異様な光景に言葉を失う。そして、聞き覚えのある声がした。二度と会いたくなかった、あの少年の。