そーだそーだ、とかおつー、とか心無い言葉が行き交う中、やっぱり私なりに真面目に切り出したものを無下にされるのは向っ腹というか、素直にあれ、と思った。 挙げ句の果てに起立している私に犬をあしらうような仕草をする人間までいて、なんか。 なんだかこれって。 「…ぁ」 「はい」 もういいや、と着席しようとした矢先。 誰かが挙手をする姿が見えた。黒髪、学ランの男子生徒。 「俺もやりたいですバルーンリリース。てか、やります」