私は、息をゴクンと飲みました。

お義母さんは、私を本当の娘のように考え、真剣に悩み相談をしてくれていたんです。

もう私から、言う事はありませんでした。

「はい、一晩考えてみます。」

「そうかい。いい方向に話が進むといいねえ。」

そう言ってお義母さんは、奥の部屋へと歩いて行きました。


その夜。

私は伊賀さんの事を、考えていました。

優しくて頼りがいがあって、仕事もできる。

何より和弥と仲良くしてくれる。

結婚は、できないと断ればいい。


そして私は翌日。

伊賀さんに、交際する旨を伝えました。

「私でよければ、宜しくお願いします。」

「もちろん。」

これが人生で2番目の恋になるとは、思わずに。