「神にちゃんと届いたかな?」
やたら寄ってくるおちゃまるの体を撫でながら言った。
「おちゃまるは神の声が聞こえたりしないの? 仲よかったしさ」
さすがにそんなことはないのだろうかと考え、おれは苦笑した。
「それより、おちゃまるは眠くないの? まだ朝早いよ」
おちゃまるは言葉を理解したかのようにおれのもとを離れた。
寝るのかと思ったが、水を飲んで戻ってきた。
「寝なくていいの?」とおれは苦笑する。
「まあこれくらいの時間にわんこ吠えてるときあるけど。おちゃまるもこれくらいの時間に起きてたりするの?」
よしよしとおちゃまるを撫でる。
「しっかし君はいつ見てもかわいいね。早朝でも夕方でも。本当にかわいい」
おれはおちゃまるを抱きしめ、その体に顔をうずめた。
「こんなにかわいい雄がいるかね。人間以外の動物くらいだよ」
人間が嫌いなわけではないが、基本的に他の動物ほどは性別関係なく愛せない。