入野、あかね、入野 あかね――。

何度も名前を繰り返しながら思考を巡らせた。

ふと、すべてが繋がったかのような快感が湧いた。

「あっ」と小さく声が出た。

そういうことかと思った。

ようやくわかった。

入野の思いと本音がわかった。

「やっとわかった……」

これで眠ることができる。

明日入野本人に正解を確認しようと考えながら、おれは体勢を整えて目を閉じた。

出した答えには自信がある。

入野もかわいい女だなと思った。