恋の宝石ずっと輝かせて

「仁、大失敗だよ。なんでみんな信じないんだ。本当のことなのに」

 柴山は、腕を組んで椅子の背もたれに深く腰を掛けていた。

「このままじゃダメだ、もう時間がない。約束の日まであと三日」

 仁は絶望感でうなだれていた。

「何が約束の日まであと三日だ?」

「いや、それは柴山さんには関係ないんだけど、とにかくトイラとキースがユキから離れてくれないと困るんだよ」

「俺も、恥掻いたよ。本当のことなのに、なんで俺が馬鹿にされないといけなんだ。しかも良子にまで今まで以上に罵倒されたよ」

 柴山は悔しくてたまらず、ストレスで頭を掻き毟っていた。

「他に何か良い方法がないんだろうか。柴山さんもこのまま引き下がらないよね」

「そりゃ、そうだが、うーん。あっ、そうだ。こうなったらユキちゃんを使おう」

「何をするの」

 柴山は仁に計画をこそこそと話し出した。

 少々危険が伴うのか仁の顔が怪訝になっていた。