反応が気になるキースとユキだったが、意外と落ち着いているトイラに少しがっかりした。
「なんだもっと、嫌がるかと思ったのに」
キースは面白みがないので、残念そうだった。
「ふたりとも心配してくれてありがとう」
トイラらしくない萎れた声だった。
「おいおい、やっぱりトイラ変だぜ。もっといきがって、憎らしくしないと。苦いもの飲ませるな! とか言ってくれないと、なんかつまんないよ。折角いつものより苦くしたのに」
「なんだって、キース。こんなときまで、俺をからかうのか」
「そうそう、その調子。そうじゃないとトイラはつまんないんだよ。大人しいトイラなんて、ただの飼い猫だ、にゃーお!」
キースが猫の真似をしている。
ユキはこの二人の掛け合いが昔から好きだったなと思い出していた。
──ピンポーン。
ドアベルが突然家中に響く。
「なんだもっと、嫌がるかと思ったのに」
キースは面白みがないので、残念そうだった。
「ふたりとも心配してくれてありがとう」
トイラらしくない萎れた声だった。
「おいおい、やっぱりトイラ変だぜ。もっといきがって、憎らしくしないと。苦いもの飲ませるな! とか言ってくれないと、なんかつまんないよ。折角いつものより苦くしたのに」
「なんだって、キース。こんなときまで、俺をからかうのか」
「そうそう、その調子。そうじゃないとトイラはつまんないんだよ。大人しいトイラなんて、ただの飼い猫だ、にゃーお!」
キースが猫の真似をしている。
ユキはこの二人の掛け合いが昔から好きだったなと思い出していた。
──ピンポーン。
ドアベルが突然家中に響く。