「それが、とてつもない体のエネルギーが、突然表面に出た感覚だった。自分でもわからないんだが、そのとき、俺は自分の体に自分が存在してなかったんだ。 自分に自分が支配される、こんな気持ち初めてだった」
トイラはあのとき抱いた感覚を思い出そうとして天井を見つめていた。
「トイラには森の守り主になるパワーが秘められてる証拠さ。大蛇の森の守り主もすごい『気』を持っていた。その力じゃないのか」
「だけど、俺、その後、怖くなった。自分が居なくなるような、全てのものを失ってしまうような喪失感が突然襲ってきたんだ」
「きっと、自分の力に驚いてしまっただけさ。とてつもない力にまだ慣れなくて、戸惑ってるんだろ。それに今は体も弱ってるし、どこか不安になる気持ちもわかるよ。ほんとお前らしくないな。早く憎らしいトイラに戻ってくれよ」
キースは元気つけるように笑顔を向けて気を配る。
トイラはキースの霧のように細やかな心配りを感じ、心を落ち着かせた。
「キース、お前が親友に思えるよ」
トイラからそんな言葉が出てくるとは思わず、キースは照れていた。
トイラはあのとき抱いた感覚を思い出そうとして天井を見つめていた。
「トイラには森の守り主になるパワーが秘められてる証拠さ。大蛇の森の守り主もすごい『気』を持っていた。その力じゃないのか」
「だけど、俺、その後、怖くなった。自分が居なくなるような、全てのものを失ってしまうような喪失感が突然襲ってきたんだ」
「きっと、自分の力に驚いてしまっただけさ。とてつもない力にまだ慣れなくて、戸惑ってるんだろ。それに今は体も弱ってるし、どこか不安になる気持ちもわかるよ。ほんとお前らしくないな。早く憎らしいトイラに戻ってくれよ」
キースは元気つけるように笑顔を向けて気を配る。
トイラはキースの霧のように細やかな心配りを感じ、心を落ち着かせた。
「キース、お前が親友に思えるよ」
トイラからそんな言葉が出てくるとは思わず、キースは照れていた。