青天の霹靂すぎて、ユキは毛穴が開ききったように全身がぞわぞわとした。

 突然降って湧いた二人の転校生が自分と一緒に同じ屋根の下で暮らす。

 あまりにも動揺し、ユキはふたりを交互に見つめ、どうしようとうろたえる。

「ありえない!」

 思わず嘆きの声が漏れたとき、トイラが悲しそうな瞳を向けてユキに言った。

「ユキ、俺達のこと……信じられないか?」

 ボソッと呟く声に混じるやるせなさが、ユキにはもの悲しく思えた。

 トイラの緑の目がまたユキをはっとさせた。どうしてもこの目がユキを捉えてならない。

 でもその目にユキは冷たく睨まれてもいる。

 惹き付けられるのに、引き寄せようとしない不思議な目。

 でも今はトイラの目に構ってられなかった。

「信じる信じないの問題じゃなくて、なんで話がそうなってるのかが分からないのよ。あんた達どうして日本に来たわけ? 一体何の目的でこんなど田舎にいるのよ?」

「それは……今は言えない」

 トイラがユキから視線を逸らした。

「ちょっとなんで『今は言えない』のよ。だったらいつ説明してくれるの?」

 ユキがトイラに問い質すも、トイラは俯いてただ悔しそうに唇を噛んでいる。

 なんだか訊いてはいけない雰囲気が漂い、ユキは戸惑った。