今日はなんだか色々、感情が揺れた1日だった気がする。
『私が保護者としてあなたと一緒にいるところを見られたくないみたいなの』
そんな言葉でチクリとしたり。
『サービスよ。月見そばならぬ満月(みづき)そば』
ほっこりしたり。
『はちみつレモンの飴です。なんかいつも元気ないんで』
励まされたり。
だけど、やっぱり一番は……。
ブーブー。と、その時、スマホがタイミングよく振動した。
【まだ起きてる?心配なんだけど電話しちゃダメ?】
今まで読んでなかったメッセージも合わせて確認した。
送り主は、もちろん佐原。
ぎゅっと、なにかが込み上げた。
画面のタップは三回。
〝いいよ〟と文字を打ったあと、少し考えては文字を消して。私は結局〝ダメ〟と送った。
佐原からの返事はすぐにきた。
【わかった。おやすみ】
また、説明できないなにかが浮上する。
グラグラした。頭痛のせいじゃない。
本当は少し、電話をしてもいいと思った自分と。
今、電話をしたらダメだと思った自分が、心で暴れてる。
だって、たぶん私、佐原と今話したら……。
声が震える。
『大丈夫か?』なんて、あの日みたいに聞かれたら、自分が弱くなってしまう気がした。