「な、なんで……。高かったでしょ?」
「いいんだよ。俺があげたかったんだから」
白い肌の海月には淡いブルーのネックレスがよく似合っていて、すごく綺麗だった。
「ありがとう……。でも私、なにもプレゼントとか用意してなかったよ」
「海月と一緒にいられるだけで俺は十分だから」
そう言ったあと、俺は引き寄せるようにして海月を抱きしめた。
出逢った頃よりも身体は細くなってしまったけれど、体温は今のほうがずっと暖かい。
「好きだよ」
俺が言おうとした言葉を海月が言った。
「え……?」
聞き間違いかと思って、俺は目を丸くする。すると、身体を離した海月は優しい顔つきで俺のことを見た。
「そういえば言ってなかったような気がして」
不器用に微笑む顔が愛しくて愛しくて、俺は海月の頬にそっと手を添える。
お互いの鼓動の音が聞こえてきたあと、俺たちはゆっくりとキスをした。