「八城さんは就職よね?」
「一応、そのつもりです」
つい最近までは天国に就職希望だったことは黙っておく。
でも実は漠然と「就職」を決めていただけで、希望する企業なんかは特に決めていなかった。
そこを突かれたら困る。
花純先生は箸でブロッコリーをつまみあげた。
「進学するつもりは本当にないの?」
「ない、ですね」
「勉強が嫌い?そうでもないか。成績は悪くないよね」
「嫌いではないです」
勉強は嫌いじゃない。
きっちり答えの出る数学とかは割と好きだったりする。どんなに複雑な問題でも、必ず答えが1つと決まっている。そういうのはわかりやすいから好き。
どれだけ悩んでも、ちゃんと答えが出てくれる。
だけど、国語はあまり得意ではない。
特に心情を読み解こうとする小説は苦手。
文章題は感情移入して解くものでないと教わっているけれど、どうしても読んでいると感情移入してしまうし、何よりもまず苦手意識が来てしまう。
「一応、そのつもりです」
つい最近までは天国に就職希望だったことは黙っておく。
でも実は漠然と「就職」を決めていただけで、希望する企業なんかは特に決めていなかった。
そこを突かれたら困る。
花純先生は箸でブロッコリーをつまみあげた。
「進学するつもりは本当にないの?」
「ない、ですね」
「勉強が嫌い?そうでもないか。成績は悪くないよね」
「嫌いではないです」
勉強は嫌いじゃない。
きっちり答えの出る数学とかは割と好きだったりする。どんなに複雑な問題でも、必ず答えが1つと決まっている。そういうのはわかりやすいから好き。
どれだけ悩んでも、ちゃんと答えが出てくれる。
だけど、国語はあまり得意ではない。
特に心情を読み解こうとする小説は苦手。
文章題は感情移入して解くものでないと教わっているけれど、どうしても読んでいると感情移入してしまうし、何よりもまず苦手意識が来てしまう。