驚きと嬉しさで体全体に走り巡らせた悠斗の感情は、テーブルの上のサボテンの鉢植えを揺らした。
 それは僕の体にも瞬時に伝わり、ドクンと心臓が再び動き出す衝撃を受けていた。


 悠斗のドキドキとする血の巡りが、そのまま僕の鼓動とシンクロしているように思う。


 僕はずっと悠斗と葉羽の物語を見ていた。


 いや、見せられていたのかもしれない、そのサボテンに。