『そうなると、強力なライバルと戦わなくちゃならなくなっていたんですよね』
「ライバル?」
『そう……残念ながら、私にはまったく勝ち目がなさそうな相手です。だから、これでよかったんですよ』
ふふふ、と屈託のない笑みを浮かべて、『さて』と美由紀は詠斗から離れた。
『そろそろ行きます。あなたも授業がありますしね』
言われるがまま携帯で時刻を確認すると、ちょうど始業五分前のアラームが振動したところだった。
「先輩……」
『大丈夫です』
また美由紀のことを呼び止めようとした詠斗に、美由紀はひとつ頷いた。
「ライバル?」
『そう……残念ながら、私にはまったく勝ち目がなさそうな相手です。だから、これでよかったんですよ』
ふふふ、と屈託のない笑みを浮かべて、『さて』と美由紀は詠斗から離れた。
『そろそろ行きます。あなたも授業がありますしね』
言われるがまま携帯で時刻を確認すると、ちょうど始業五分前のアラームが振動したところだった。
「先輩……」
『大丈夫です』
また美由紀のことを呼び止めようとした詠斗に、美由紀はひとつ頷いた。