「この場所に立ち、どんなご挨拶をしようか考えました。私は学校生活三年間を本当に楽しんでいたかわからないからです。ずっと勉強だけをしてきました」
私の告白に会場はわずかにざわめいた。あまり見本になるような答辞じゃなくて申し訳ないと思う。
「友達が上手に作れず、コミュニケーションが下手で引っ込み思案な私は、ずっと前髪で顔を隠して誰の目にも止まらないように三年間を過ごしてきました。高校は大学、そして就職へのプロセスでしかないと思っていました。キラキラ輝く仲間たちの背中を見つめるだけで、私は何も得られないままこの学び舎を出て行くことになるのかと思っていました」
一拍置いて、私は続ける。
「でも、私はこの高校生活で夢を見つけることができました」
ねえ、迅、見てる?
私は私の夢を見つけたよ。
それは、迅なんか関係ない。私が心から叶えたい夢なんだ。
優衣も聖も応援してくれてる。お母さんだって背中を押してくれている。
「自分の力で生きること、人生を楽しむこと、そして大事な人たちを助けられること。それが私の目標であり、夢です。……大学を卒業したら、私は警察官になりたいと思っています」
迅の真似っこじゃないよ。
迅のためじゃないよ。
私は私の人生を歩くために、尊敬するあなたの歩いた道を歩いてみたい。
あなたの見てきた景色を私も見たい。
あなたの生き方を手本に、私だけの未来を進んでいきたい。
私の告白に会場はわずかにざわめいた。あまり見本になるような答辞じゃなくて申し訳ないと思う。
「友達が上手に作れず、コミュニケーションが下手で引っ込み思案な私は、ずっと前髪で顔を隠して誰の目にも止まらないように三年間を過ごしてきました。高校は大学、そして就職へのプロセスでしかないと思っていました。キラキラ輝く仲間たちの背中を見つめるだけで、私は何も得られないままこの学び舎を出て行くことになるのかと思っていました」
一拍置いて、私は続ける。
「でも、私はこの高校生活で夢を見つけることができました」
ねえ、迅、見てる?
私は私の夢を見つけたよ。
それは、迅なんか関係ない。私が心から叶えたい夢なんだ。
優衣も聖も応援してくれてる。お母さんだって背中を押してくれている。
「自分の力で生きること、人生を楽しむこと、そして大事な人たちを助けられること。それが私の目標であり、夢です。……大学を卒業したら、私は警察官になりたいと思っています」
迅の真似っこじゃないよ。
迅のためじゃないよ。
私は私の人生を歩くために、尊敬するあなたの歩いた道を歩いてみたい。
あなたの見てきた景色を私も見たい。
あなたの生き方を手本に、私だけの未来を進んでいきたい。