――それからしばらくして、満帆さんからおじいちゃんたちに連絡が来た。
仕事が忙しく、凪とふたりでやっていく自信が持てないから、もうしばらく凪の面倒をみてほしいということだった。

おじいちゃんもおばあちゃんも、凪のことがかわいくてしょうがなくて、手放したくない気持ちが強くなっていたから、小学校もこの町で通わせることに決めた。

満帆さんは入学式の日だけ町に帰ってきた。
そして、小学校高学年の頃には一緒に住めるようにがんばると言って東京に戻っていった。

でも、おじいちゃんたちにはわかった。満帆さんが随分変わってしまったことに――。