食事が終わり、自分の部屋に戻ろうとした時、お兄ちゃんの部屋で荷物の整理をしていた玲美さんと出くわした。
「華ちゃんは?」
「翔ちゃんとお風呂に入ってる。広いお風呂だから、華もうれしいんじゃないかな。なんだか今日は長風呂だわ」
「そっか」
わたしが笑顔を見せて部屋に入ろうとした時……。
「くるみちゃん、さっき、ごめんね」
玲美さんがためらいがちに言った。
「え?」
「写真、勝手に見ちゃって」
わたしは「ああ」と笑った。
正直、あの写真のことにまた触れられるのは嫌だったから、適当にはぐらかしたかった。
「全然。大した写真じゃないから、別に気にしないでください」
わたしがそう言うと、玲美さんが小さく微笑んだ。
「ううん、とっても素敵な写真だった」
「えー、またまたー、いいですよ、無理にほめなくても」
「ほんとよ。ちょっと見ただけだけど、なんだか胸がキュンってなったわ」
その言葉に、わたしはなんと答えていいかわからず、黙り込んだ。
その時、お風呂場の方から玲美さんを呼ぶお兄ちゃんの声が聞こえた。
あわてて声の方に向かう玲美さんを見送り、わたしは自分の部屋に入った。
ベッドに腰かけ、スマホを手に取る。
思いきって、あの最初で最後のデートの日に凪と撮った写真を見ることにした。
「華ちゃんは?」
「翔ちゃんとお風呂に入ってる。広いお風呂だから、華もうれしいんじゃないかな。なんだか今日は長風呂だわ」
「そっか」
わたしが笑顔を見せて部屋に入ろうとした時……。
「くるみちゃん、さっき、ごめんね」
玲美さんがためらいがちに言った。
「え?」
「写真、勝手に見ちゃって」
わたしは「ああ」と笑った。
正直、あの写真のことにまた触れられるのは嫌だったから、適当にはぐらかしたかった。
「全然。大した写真じゃないから、別に気にしないでください」
わたしがそう言うと、玲美さんが小さく微笑んだ。
「ううん、とっても素敵な写真だった」
「えー、またまたー、いいですよ、無理にほめなくても」
「ほんとよ。ちょっと見ただけだけど、なんだか胸がキュンってなったわ」
その言葉に、わたしはなんと答えていいかわからず、黙り込んだ。
その時、お風呂場の方から玲美さんを呼ぶお兄ちゃんの声が聞こえた。
あわてて声の方に向かう玲美さんを見送り、わたしは自分の部屋に入った。
ベッドに腰かけ、スマホを手に取る。
思いきって、あの最初で最後のデートの日に凪と撮った写真を見ることにした。