夕方、わたしたちはいつものように、海に落ちていく夕日が見られる丘にいた。
「結局、最後はここに来るんだよね」
わたしたちは笑い合いながら、でも今日は夕日ではなく、スマホで撮った写真を見ていた。
こんなふうに凪と写真を撮り合ったのは初めてだった。いつも一緒にいるから、いちいち写真を撮ろうなんて思ったことがなかったのだ。
でも、今日は列に並んでる時、イルカを見てる時、ホットドッグを食べる時、お土産を選ぶ時……、事あるごとに互いの写真を撮り合ったり、セルカを撮ったりした。
互いのスマホで撮った写真を見ながら、今日一日を振り返るなんてことをするのも、もちろん初めてだった。
そして、今日最後の一枚を撮ろうと、凪がスマホのカメラを自分たちに向けた。
「すごい、逆光になるな」
「眩しくて、変な顔になっちゃうよー」
大騒ぎしながらふたりで顔を寄せ合い、凪がセルカを撮ってくれた。
撮ったばかりの写真には、オレンジの光に包まれているわたしと凪が、少し眩しそうに、でも笑顔で写っていた。
早速、凪がわたしのスマホに送ってくれる。
「もっとこういうことしておけばよかったなあ」
自分のスマホで改めて写真を見ながらわたしが思わずしみじみつぶやくと、凪はキョトンとした顔で言ってくれる。
「これからいくらでもできるじゃん」
その言葉に、胸がキュッとなった。
「結局、最後はここに来るんだよね」
わたしたちは笑い合いながら、でも今日は夕日ではなく、スマホで撮った写真を見ていた。
こんなふうに凪と写真を撮り合ったのは初めてだった。いつも一緒にいるから、いちいち写真を撮ろうなんて思ったことがなかったのだ。
でも、今日は列に並んでる時、イルカを見てる時、ホットドッグを食べる時、お土産を選ぶ時……、事あるごとに互いの写真を撮り合ったり、セルカを撮ったりした。
互いのスマホで撮った写真を見ながら、今日一日を振り返るなんてことをするのも、もちろん初めてだった。
そして、今日最後の一枚を撮ろうと、凪がスマホのカメラを自分たちに向けた。
「すごい、逆光になるな」
「眩しくて、変な顔になっちゃうよー」
大騒ぎしながらふたりで顔を寄せ合い、凪がセルカを撮ってくれた。
撮ったばかりの写真には、オレンジの光に包まれているわたしと凪が、少し眩しそうに、でも笑顔で写っていた。
早速、凪がわたしのスマホに送ってくれる。
「もっとこういうことしておけばよかったなあ」
自分のスマホで改めて写真を見ながらわたしが思わずしみじみつぶやくと、凪はキョトンとした顔で言ってくれる。
「これからいくらでもできるじゃん」
その言葉に、胸がキュッとなった。