『つーか今日お前が好きなゴリラの靴下穴あいてたの下駄箱で見かけたわー。』
「は?それ早く言ってよ。勝部先輩、見たかった。つかゴリラ言うな」
『うわ、まじないわー。しかも中指の穴あいてたよあのゴリラ』
「写真撮りたかった最早靴下欲しいなあ。だからゴリラ言うな」
グチグチ言い合いながら2人並んでてれてれと渡り廊下に向かって歩き出す。左隣斜め上のアオの顔は常に表情筋が無職である。
「アオがモテる意味がわからない」
『あ?言ったね言っちゃったねお前。俺も全く同じこと思ってたよ。ハルがモテるとか世も末だなって』
「そこまで言ってないんですけど。2次元少女漫画ヒロイン好きには何も言われたくない」
『真奈美ちゃん馬鹿にしたらぶっ飛ばす。そもそもお前の好きな奴だって人間じゃねーだろゴリラだろ』
「勝部先輩はバリバリの人間だゴラ。ちょっと図体でかくて毛深くて汗臭いだけなんですけど!」
『ちょっと俺無罪だからね、そこまで俺言ってないからね』
学校1の美男美女で、学校1の変人難癖者共。
そんなレッテルを光栄にも貼り付けられた。
友達以上恋人論外。
たった2人きりのアオハル部の部員仲間。
気の置けない存在。
そんな関係で成り立って早2年目に突入する私とアオの高校2年4月の今日この頃である。
アオハル部所属のアオハルです
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