アオは誰に対しても平等だから良い意味でも目立つし、悪い意味でも勿論目立つ。無論、奴はそんなこと毛程も気にはしていないらしいが。
『で、何?』
「あ、そうそう。言い忘れてたんだけど今日の午後、部活動紹介アオハル部も参加だから」
『あー、去年もやってたねーそんなの……え?俺達もやんの?』
「そうだって言ってんでしょ」
アオは面倒そうに背もたれに背中を預けて欠伸をこいていたが。
言葉の意味が飲み込めたのかギギギ、と首を機械のように動かして私を見る目はかっぴらいている。口は無理矢理作られた笑顔である。
冷や汗でも零れてきそうなその顔は唯でさえ色白なのに、真っ青になりかけている。
「なんか問題でもある?」
『・・・・・・お前だけでいーじゃん』
「残念ながら部長と副部長は強制参加。壇上には上がんなきゃだめなの」
私の言葉に更に顔を青ざめさせるアオは肩を震わせながらぴくぴく、と顔が引き攣っている。
首を傾げながらアオを見つめウィンナーをもぐもぐする故原くんを一瞥して、アオに視線を戻す。
「アオ、もしかして緊張してんの」
『ッは!?す、すすす、するわけねー・・・まじたかが壇上登ってマイク持って話すくりゃ、くらいで緊張するかよハハハハ、』