『傍観者が1番最低だって気づけよ。お前らはめんどくさいで終わらせられるかもしれないけど、最初から最後まで傷ついてる奴はめんどくさいで片付けられないんだよ』
それだけ言い捨てたアオはすぐに佳菜子ちゃんの元に行く。私もアオの言葉に固まる男の子を一瞥してから、すぐにアオの後を追う。
佳菜子ちゃんは私とアオを見た瞬間、強ばっていた顔が一気に解けて泣きそうになる。
『は、るい先輩・・・青井せんぱ、い、』
佳菜子ちゃんの声に女の子達は振り返る。
いきなりの部外者に、先輩という存在に、びくつきながらも私達は悪くないと言い聞かせるように数でモノを言わせて立っている。
アオはあくまで淡々と、怒りを押し込めるように優しく佳菜子ちゃんと対立する女の子達に問い掛ける。
『いきなり部外者が悪いね。俺ら、ここで駄菓子買いたいから来ただけなんだけど』
『あーそうなんですかー、すみませんちょっと揉めてて』
『うん、見ればわかる。どうしたの』