『ちょっと俺のSiriちゃん特殊なんだよね。あれツンデレだから許してやって』
『あ!そうなんだーっ!おっけ』
「・・・・・・」
待って、南ちゃん本当に設楽会長がSiriだと信じてるのか。それはだめだアオ並の馬鹿だ。アオもアオで目を細めて微笑むと優しく頷いて南ちゃんを見つめる。
なんだこの雰囲気と思っていれば「はーっす」なんて馬鹿でかい声の林田くんの挨拶が耳に入り込む。南ちゃんは嬉しそうに笑い返しながら、アオの肩に手を置いてアオの真似をする。
『いやあ、青井くん間近で見ると更にイケメンだねー。あたしゴツい系タイプだけど青井くんはそれを省いてもタイプー』
アオは甘い作り笑顔で南ちゃんの話を聞いていた。
『・・・・・・え?これは照れるの御礼言うの壁ドンするのどうしたらいいの』
が、聞き終えて、その内容を理解すると慌てて私の方へ視線を向ける。冷や汗零れ落ちそうに震えながら私に助けを求めてくる。
「知らんがな」
私は頬杖をついて、半目でアオを見る。そういうの外でやってくれる的なリア充爆発しろ視点で見つめる。