『あの!牧田くん・・・!』
『っえ!?!?ちょっ、え!?静川さんが、え!どうしてアオハル部に!え!?』
『今、少しだけお時間頂けますか!』
2階のアオハル部から必死に張り上げた声で、グラウンドにいるジャンケンボーイに話しかける静川さん。
『え!?あ、う、うん。大丈夫だよ!どうしたの?』
『明日の練習試合の応援に行ってもよろしいでしょうか・・・!』
周りにも聞こえてしまう声の音量なのに必死な2人の真っ直ぐなやりとりはきらきらしていて、素敵だ。
『来てくれんの!?めちゃくちゃ嬉しい・・・!俺、頑張る!めっちゃ頑張る!』
『お、お弁当とか、なんか持っていってもいいかな!?牧田くんのす、好きなものとか・・・!』
『ッ!俺!静川さんの料理食えるなら何でも嬉しいっす・・・ありがとう!』
『、わ、私こそありがとう。私地味だし全然お洒落なんかじゃなくて、ごめんね!明日嫌な気持ちにさせちゃったら、ごめんなさい!でも可愛くなれるように、す、少しでも頑張ります・・・!』
その瞬間、ジャンケンボーイ・・・牧田くんの声がより一層大きくなってグラウンド中に響く。それと同時に牧田くんの気持ちの熱量も感じる。