えれなはやっぱり物語の主役になるようにできてるなあと思う。
他の子とうまくいってるんじゃないか、なんてやきもちやいてみたりするけど、総合優勝した日に彼が告白した相手はやっぱりえれな……なんて。えれなみたいな子には、そういうドラマチックなことが起きるように神様がシナリオを描いてるんだろうなという気すらしてくる。
ほんと世の中って不公平。でもいまさらそんなことを言ってもしょうがない。脇役なら脇役なりに、主役達を盛り上げるように頑張らなきゃ。
わたしはそんなことを考えながら、作業を続けた。
えれなたちも手伝ってくれて、予定より早く作業はすすんだ。
そして、最後に団長である颯太くんのセットを作ろうと、一本のはちまきを取り出した。そのはちまきだけは特別だった。みんなのはちまきは白い糸で刺繍したけれど、団長である颯太くんのはちまきだけはシルバーのスパンコールをぬいつけて、文字をかたどった。それはひとり責任を背負って頑張った颯太くんへのわたしなりの応援のつもりだった。
「これ渡してあげて」
「わー、すごいね、きれい!」
「これは団長用だから、スペシャルバージョンなの」
「目立つねー。颯太、喜びそう」
と、そこに応援団のメンバーが出来上がった衣装を受け取りにやってきた。
他の子とうまくいってるんじゃないか、なんてやきもちやいてみたりするけど、総合優勝した日に彼が告白した相手はやっぱりえれな……なんて。えれなみたいな子には、そういうドラマチックなことが起きるように神様がシナリオを描いてるんだろうなという気すらしてくる。
ほんと世の中って不公平。でもいまさらそんなことを言ってもしょうがない。脇役なら脇役なりに、主役達を盛り上げるように頑張らなきゃ。
わたしはそんなことを考えながら、作業を続けた。
えれなたちも手伝ってくれて、予定より早く作業はすすんだ。
そして、最後に団長である颯太くんのセットを作ろうと、一本のはちまきを取り出した。そのはちまきだけは特別だった。みんなのはちまきは白い糸で刺繍したけれど、団長である颯太くんのはちまきだけはシルバーのスパンコールをぬいつけて、文字をかたどった。それはひとり責任を背負って頑張った颯太くんへのわたしなりの応援のつもりだった。
「これ渡してあげて」
「わー、すごいね、きれい!」
「これは団長用だから、スペシャルバージョンなの」
「目立つねー。颯太、喜びそう」
と、そこに応援団のメンバーが出来上がった衣装を受け取りにやってきた。