颯太くんは全部わかってたんだ。現実のわたしもインスタグラムのわたしも、全部見て、わたしを理解してくれていた……。
「こんなめんどくさいことしてないで、さっさと告白すればいいのにって、わたし言ったんだよね」
「…………」
「そしたらさ、焦る気はないんだって言うんだよね。理緒はすごく傷つくのをこわがってるから、あんまりずけずけ入り込むと嫌われそうでこわいって」
「あ……」
「颯太でも、そんな風に思うんだって、びっくりした。あの颯太が、嫌われそうでこわいって、思うなんてね」
そんな風に思ってたんだ。
わたしはとにかく驚くばかりだった。すべてがわたしの想像をこえている。
「だから、とりあえずノックだけ続けるっていうの。すぐに閉じこもろうとするから、ノックだけし続けるって。でも、ドアを開けるのは、理緒じゃないと意味がないって言うんだよね」
えれなはさみしげに笑った。
「このインスタは颯太が理緒の心にノックし続けた記録ってことなんじゃない」
わたしはあらためて、写真を見続けた。
「こんなめんどくさいことしてないで、さっさと告白すればいいのにって、わたし言ったんだよね」
「…………」
「そしたらさ、焦る気はないんだって言うんだよね。理緒はすごく傷つくのをこわがってるから、あんまりずけずけ入り込むと嫌われそうでこわいって」
「あ……」
「颯太でも、そんな風に思うんだって、びっくりした。あの颯太が、嫌われそうでこわいって、思うなんてね」
そんな風に思ってたんだ。
わたしはとにかく驚くばかりだった。すべてがわたしの想像をこえている。
「だから、とりあえずノックだけ続けるっていうの。すぐに閉じこもろうとするから、ノックだけし続けるって。でも、ドアを開けるのは、理緒じゃないと意味がないって言うんだよね」
えれなはさみしげに笑った。
「このインスタは颯太が理緒の心にノックし続けた記録ってことなんじゃない」
わたしはあらためて、写真を見続けた。

