どうしてわたしは、自分を偽ってることが苦しいとかそんなことばかり考えていたんだろう。
ネガティブなほうへとばかり考えて、どんどん自分をおとしめていた。
自分の気持ち次第で、世界の見え方はこんなにも変わるなんて。
「あー、もう!」
えれなが笑った。
「正直、理緒を見てたらいらいらするわけ。颯太はあんなに理緒が好き好きって態度に出してるのに、気づかない、っていうか気づかないふり? なのかな、いつも知らん顔でさ」
「わたしは颯太くんが、えれなのことを好きだと思ってたから……」
「なんで?」
「だって、そりゃそうだよ、ふたり仲いいし、いっつもじゃれあって……」
「でも、颯太が話しかけてくるのは、いつも理緒と一緒にいる時だけだよ。わたしひとりのときに、話しかけてきたことなんてない。理緒だって、わかってるはずだよ」
「……」
わたしは唇をかんだ。
「わたしはえれなの友達だから、優しくしてくれるんだと思ってた。わたしのことなんて、気にしてるはずがないって…だって、わたしのことなんて好きになるはずない……」
「………あああああ! もう!」
えれなが大きな声で叫んで、わたしはびくっとした。
「もう、どうして理緒はそうなの? わたしなんて、わたしなんてって、なんなのよ!」
えれなの剣幕にわたしは唖然としていた。
「じゃあ、そんな理緒に頼りまくってるわたしはなんなのよ! そんな理緒のことをあんなに好きな颯太は、なんなのよ!」
「えれな…」
「どうしてわからないの? なんで勝手にいじけて、閉じこもって、拒絶するのよ!」
「そ、颯太くんがわたしのことを好きって言うのだって、ほんとかどうか。一時の気の迷いっていうか、泣いてるの見ちゃったから、かわいそうでほっておけないとか、それだけのことなのかもしれないし……」
「は?」
「だって、なんでわたしなんかのこと好きなのか、わたしがさっぱりわからないもの!」
すると、えれなはもうやってられないという顔で、大きな大きなため息をついてみせた。
「わたしさ、颯太をあきらめたのにはもうひとつ理由があるの」
「…………」
「驚かないでよ」
そう言って、えれなはスマホをとりだすと、インスタグラムをひらいた。
ネガティブなほうへとばかり考えて、どんどん自分をおとしめていた。
自分の気持ち次第で、世界の見え方はこんなにも変わるなんて。
「あー、もう!」
えれなが笑った。
「正直、理緒を見てたらいらいらするわけ。颯太はあんなに理緒が好き好きって態度に出してるのに、気づかない、っていうか気づかないふり? なのかな、いつも知らん顔でさ」
「わたしは颯太くんが、えれなのことを好きだと思ってたから……」
「なんで?」
「だって、そりゃそうだよ、ふたり仲いいし、いっつもじゃれあって……」
「でも、颯太が話しかけてくるのは、いつも理緒と一緒にいる時だけだよ。わたしひとりのときに、話しかけてきたことなんてない。理緒だって、わかってるはずだよ」
「……」
わたしは唇をかんだ。
「わたしはえれなの友達だから、優しくしてくれるんだと思ってた。わたしのことなんて、気にしてるはずがないって…だって、わたしのことなんて好きになるはずない……」
「………あああああ! もう!」
えれなが大きな声で叫んで、わたしはびくっとした。
「もう、どうして理緒はそうなの? わたしなんて、わたしなんてって、なんなのよ!」
えれなの剣幕にわたしは唖然としていた。
「じゃあ、そんな理緒に頼りまくってるわたしはなんなのよ! そんな理緒のことをあんなに好きな颯太は、なんなのよ!」
「えれな…」
「どうしてわからないの? なんで勝手にいじけて、閉じこもって、拒絶するのよ!」
「そ、颯太くんがわたしのことを好きって言うのだって、ほんとかどうか。一時の気の迷いっていうか、泣いてるの見ちゃったから、かわいそうでほっておけないとか、それだけのことなのかもしれないし……」
「は?」
「だって、なんでわたしなんかのこと好きなのか、わたしがさっぱりわからないもの!」
すると、えれなはもうやってられないという顔で、大きな大きなため息をついてみせた。
「わたしさ、颯太をあきらめたのにはもうひとつ理由があるの」
「…………」
「驚かないでよ」
そう言って、えれなはスマホをとりだすと、インスタグラムをひらいた。