「そしたら、その日のステラのポストが同じ写真でさ、すっげーびっくりして」

わたしも驚いていた。まさかわたしがとっていた写真を見ただけで気づいたなんて。

はじめて言葉をかわしたあの日から、颯太くんはわかっていたなんて。

「おれ、ステラが同じ年だってことはわかってたけど、名前からしてハーフかなって思ってたからさ、ほんとにびっくりした。まさかクラスメートかよって」

わたしもいまさらながら驚いていた。あのほんの少しの間見ただけで、同じ写真だと気づいたなんて。

「でも、前から写真見て、地元の子だなとはうすうす気づいてたんだよね。俺がよく見てる風景にすっげー似てるっていつも思ってたから」

颯太くんは興奮気味に話した。多分颯太くんにとっても、衝撃的なことだったんだろう。インスタグラム上でしか知らなかった人間が、現実に存在していて、こんな近くにいたなんてことが。

「あのモールとか、鉄塔とかうつりこんでるときあったじゃん。それ見てたら、ここらへんの子なんだなってことはわかってて、だから余計好きになったんだと思う。同じ風景見てんのに、ステラの目にはこういう風にうつってんだなって思ったから」

「なんで」

「え」

「なんで、インスタグラム見てること、言わなかったの」

とたんに颯太くんは、ばつの悪そうな顔になった。